翻訳が一番

文章を理解するには、別の言葉に置き換える、つまり翻訳することが一番。まず元の文章(ここでは英語で書かれたもの)を読み解き、次にそれにふさわしい新しい言葉(ここでは日本語)で表現する。その手順のための数々のヒントを書いてみようと思う。

まず、以下の26回にまとめたものは、7年ほど前に朝日カルチャーセンターでの講座「英文翻訳塾」での講義をもとにサイト上で紹介したポイント。それは消えてしまったので、ここに改めて若干の直しを加えながら採録しておく。

 第1回 読みとばすような箇所こそ大切に

 第2回 音読のすすめ―文章の音とリズム

 第3回 冠詞は恋する目ほどモノを言う

 第4回 翻訳は立体的な作業

 第5回 やっかいな固有名詞

 第6回 翻訳家とピアニストは似た者同士

 第7回 彼と彼女と私とあなた

 第8回 「私たち」と「我々」ってだれ?

 第9回 「ですます」調と「である」調

 第10回 訳者の数だけちがう訳

 第11回 気をつけて! — 現在/過去/過去の過去

 第12回 やめたい、むだな重ね訳

 第13回 「文法」は自然に身につかない

 第14回 答えたくない質問ふたつ

 第15回 『ハリー・ポッター』に学ぶ

 第16回 その答えは「やり甲斐」

 第17回 カタカナ言葉にご注意を

 第18回 今年も、翻訳を通じて世界と触れ合いたい

 第19回 勉強を嫌わないで

 第20回 言葉の順番、文章の順番

 第21回 侮れないand、頼りになるand

 第22回 人をつくることの難しさ

 第23回 決まった訳語にとらわれないで

 第24回 やさしい単語も辞書で ― 「a few」と「see」の場合

 第25回 直訳するとき、しないとき

 第26回 会話の訳は、難しさを楽しんで