98字日記ー2018年1月

1月31日(水)
昨日いただいた、真っ白と濃いピンクの小花が沢山ふわっと集まった寄せ鉢が美しい。花かんざし、ローダンセ、マーガレット? おかあさん、今日はお誕生日ね。花達と偲びます。それに今夜はブルームーンで月蝕。

1月30日(火)
気になっていた実話が元の米映画『マダム・フローレンス!(Florence Foster Jenkins)』を数日前に家でみた。話運びはやや雑ながらメリル・ストリープとヒュー・グラントの演技が良く、1944年という時代を思う。

1月29日(月)
「激レアさんを連れてきた」という番組が好き。司会の若林正恭さんは元々いいし、局アナの弘田綾香さんが賢い。凄く変な人を微に入り細にうがって紹介する。観たはずのレアが誰だったか忘れてしまうのもいい。

1月28日(日)
二つの素敵な凄さをみた。大阪国際女子マラソンで松田瑞生が2時間22分44秒で初マラソン優勝。明け方にはテニスの全豪オープンでデンマークのキャロライン・ウォズニアッキが3時間近くの激しい打ち合いで優勝。

1月27日(土)
やった!! 栃ノ心が千秋楽を待たずに優勝! ジョージアの力士としては、もちろん初めて。レバニ・ゴルガゼ、ムツヘタ出身。怪我で幕下まで落ちたのに頑張った192センチの心の優しい30歳。次は横綱を目指す?

1月26日(金)
東京でも零下3度とか4度が続き、これは50数年ぶりの寒さだそうだ。実感はない。もっと寒い時が幾度もあった気がする。部屋の中や交通機関の車内が暖かくて寒気に触れる時間が少ないからか。でも春に来てほしい。

1月25日(木)
草津白根山の本白根山が噴火した。三千年ぶりとはいえ、活火山は全国で111カ所ある。母と父とMと四人で楽しんだ草津温泉も火山あってこそ。危険と背中合わせであり、その日本に原発があっていいはずがない。

1月24日(水)
身体が重い。この数日、家にいることが多かったからに違いない。好きな時間に好きなものを食べる節操のなさが重さに表れる。雪の日は我ながらいい出来のホワイトシチューがおいしく、恒例の金柑マーマレードも。

1月23日(火)
英国の富裕層の子供達が通うパブリックスクールのドキュメンタリーが興味深かった。全寮制の女子校で、TV撮影など許されない所になぜか百円グッズを山ほど持ったスタッフが入った。淡々と自然に伸びやかだった。

1月22日(月)
予報通り昼頃から雪で、都心にも積雪注意。でもジョージア語クラスはあり、gggでの『平野甲賀展』もトークイベントと共に開かれた。私は暖かい部屋にこもりジョージア語は独学、トークはYouTube 中継で視聴する。

1月21日(日)
神様はいる。一昨日、JR常磐線の松戸・柏間の車内で赤ちゃんが生まれた。女性が産気づいた時、隣の席にいたのは4歳の息子を連れた元看護助手。持っていたバスタオルを床に広げ、赤ちゃんをとりあげた。よかった。

1月20日(土)
土曜日の夜は華やかな隅田川の水面。色とりどりの屋形船が現れては滑っていく。この季節、船に乗っているのはどういう人たちかしら。新年会とか、歓送迎会、早めの卒業祝いとか。外国の人もきっと多いのだろう。

1月19日(金)
英国政府に孤独担当大臣が正式に置かれた。The Minister for Loneliness. その簡明直截な表現がいっそう胸にズキンとくる。納得したくない。写真展を見られなかった西本さんの著書『ひとりじゃなかよ』を買った。

1月18日(木)
また失敗。新宿三井ビルの中のエプソンを探せず西本喜美子写真展『遊ぼかね』が1時間差で終わってしまった。分かれば、出てきた住友ビルの出口から2分。でも今回は誰からも情報が入らなかったことが寂しい。

1月17日(水)
芥川賞は若竹千佐子さん、63歳の岩手県出身の人に。「おばあさんの哲学」という明確なテーマが潔い。でも発表を聞いたTVキャスター達が受賞作の題『おらおらでひとりいぐも』を理解できなかったって本当?

1月16日(火)
この冬は牧野信一短篇集から一篇また一篇と読んでいる。大正から昭和初めに作品を出した1936年没のこの作家をほとんど知らなかった。好きかどうか、まだ分からない。でも「繰舟で往く家」など不思議な世界だ。

1月15日(月)
偶数月に朝日『声』欄に掲載される「語りつぐ戦争」。今朝は福岡の90歳の女性による、父は45歳で戦死し、戦後母と辛い農作業をして弟妹を育て生き延びた話には涙が溢れる。刻み込まれる記録、必ず読まれてほしい。

1月14日(日)
どちらかというと果物は苦手で、買ったり頂いたりしても、よくそのままになっている。で、林檎を煮た。部屋中に甘い匂いがたちこめて楽しい。シナモンをかけて紅茶、クロワッサンと。でも葡萄や桃や柿は好きです。

1月13日(土)
昨夜11時からEテレ番組「にっぽんの芸能」をみた。玉三郎が「京鹿子娘道成寺」を中心に女方 について思うことを縷々語り、後世への伝言だと言い切った。まさに今日からシネマ歌舞伎でその演目が始まる。行こう。

1月12日(金)
ようやく新年がスタートしたような気分。私には周りの「特別」が似合わなくて「日々」
になると自分が特別でいられるようだ。メデア先生の新年のページを開くことを思い
出したのも、そのひとつ。ジョージアの素敵な冬景色。
http://my-country-georgia.blogspot.jp/2018/01

1月11日(木)
『金鱗の鰓を取り置く術』と題する830頁の大部を笠井叡さんが出された。『真訓古事記』備忘録とのこと。朝カルのロビーでご本人に伺うと最初は手書き、その後音声入力を利用されたそう。質問をまとめておこう。

1月10日(水)
今日と明日で翻訳塾が全て始まる。添削の最後はかなり根を詰めるので、少し眠い。でもかなり長い課題でも取り組んでくれることへのお返しが私の青ペン。赤は入れない。最後に決めるのは一人ひとりなのだから。

1月9日(火)
エルメスで「グリーンランド/中谷芙二子+宇吉郎展」をみる。8階の展示場がグリーンランドとなり、30分ごとに見事な濃霧で満ちる。心を洗われるようだったが、何より拾われてきた石が形も色模様も美しい!

1月8日(月)
なぜ今日が「成人の日」で新年から延々と休日を重ねるのか、ハッピーマンデーを中心に考えるからだそうで、その軽い命名も何もかも腹が立つだけ。咳が出るし雨だし寒いし道に人の姿がないし、ジョージア語は休む!

1月7日(日)
2020年度から教育現場は本格的にデジタル時代。この区では既にかなり素地はあり、私も委員の時に幾度か研究授業に参加した。でも動きに鈍い地域もある。石戸菜々子さんのような素晴らしい先導者に活躍の場を。

1月6日(土)
今年初横浜・土曜クラス。課題エッセイの中に「然るべき時に然るべき所で」と訳す文があり、それがかっちりと決まっているのは心地よい。帰りの京急が遅延したので「普通」で各駅を眺めながら品川まで。それも楽し。

1月5日(金)
みたい映画二つの間をうろうろし、結局どちらもみられなかったという、今日もお粗末な一日だった。上映時間と上映館が昨日とは違っていたのにチェックしなかったため。コレド室町のゆったりした椅子で休んで帰った。

1月4日(木)

ネットサーフィンに、ついはまり・・誠という名前から、それを「のぶ」と呼んで本名だった江戸後期の京都の歌人・大田垣蓮月に。「ねがはくは のちの蓮(はちす)の花のうへに くもらぬ月をみるよしもがな」

1月3日(水)
小さな幸せを見つけるのが上手な人になるよう勧めるコラムがあった。ふん、と思ってしまうのが私の性格だ。この三日間にも小さな不幸せはトゲトゲと山程あって、それを乗り越えつつ歩いているから生きていられる。

1月2日(火)
年賀状を書くのは遅く、あまり熱心でないけれど、頂くのは嬉しい。高齢のためか年賀状をやめるという人が多くなったと福田さんが年賀状で嘆いている。私も同感。同時期に地球上に共にいることを確認しあいたい。

1月1日(月)
家族14人で祝宴。ヤスコ姉は今年も出られず、その席では二番目の年長者である私はただ、知子さん心尽くしのおせち料理をたのしむ。母の料理品と味を伝えてくれていることに心から感謝して。私からは全員に卓上暦。